AKIRA」

爆音『AKIRA』へのお誘い

2020年に開催予定の東京オリンピック。これは現実の話でもあり『AKIRA』の中の話でもある。『AKIRA』の中で翌年にオリンピックを控えた2019年の東京は、戦渦の傷痕も生々しく、しかし一方でネオ東京と呼ばれる新都市として蘇ってもいた。82年の連載漫画開始時に予見された30数年後の未来の日本は、今見ると更にリアルな印象を受ける。物語が見事に未来を予見していたと言うよりも、どこか私たちの生きる現実の日本がそれに近づいていく、そんな気がしてならない。

爆音の「爆」は、爆弾の「爆」でもある。だが爆音は世界や映画を破壊するものではないし、他者を威嚇するものでもない。爆音は映画を観るわたしたちを、優しく強く包み込む。そしてそのことによって私たちを、「観る」という行為から解放してくれる。与えられた道筋通りに何かを見たり考えたりすることを無意識に受け入れている自分に気づかされる、というか。

何かを観ることはもっと自由でいい。よそ見をして道草を食う。立ち止まる、まわり道をする、ダラダラとお喋りをする。爆音はそんな「無駄な」時間へと私たちを誘うそよ風のようなものだ。ふと頬を撫でる風の匂いに誘われて、私たちは時間と映画と人生の外側に出る。そして思わぬものを観る。その一瞬のときめきと鮮明な視界。それこそ映画を観るということではないか。

『AKIRA』の主人公のバイク少年たちは、そよ風ではなく爆風を身体に感じて生きている。もはや彼らにはあり得ないそよ風は、しかし彼らにとってはきっと爆風の中にこそあるものなのだ。その早さと狂暴さの先に、彼らは失われた時を観る。爆風の中で、彼らは映画を観ている。そこに生まれる幽かな希望。失われた時が未来に埋め込んだ小さな種、未来に置かれた幽かな過去が、爆音によってくっきりと浮かび上がる。そんな上映になったらと思う。『AKIRA』の願いを、その爆風とともに感じて欲しい。わたしたちの未来のために。そしてわたしたちの今のために。

樋口泰人(爆音映画祭プロデューサー)

11月1日(土) 14:15〜
〈整理券発行〉 整理券は11月1日(土) AM9:30より配布開始。詳細は本ページ下部をご覧ください。

11月2日(日) 22:30〜
★お問い合わせ多数により追加上映!詳細はこちらをご覧ください。★

Bakuon

音は、世界を、変える。

2004年にスタートし、全国的に人気の高い「爆音上映」イベントがついに北海道上陸です。上映するのは圧倒的な映像とサウンドで人々に衝撃を与えた、大友克洋監督「AKIRA」。大音響の中で、かつて見た「AKIRA」がまったく新しい映画として蘇ってくる、いわば「映画の再生の瞬間」に立ち会える喜びを、この映画祭で多くの皆様と分かち合いたいと思います。

音楽ライブ用音響
セッティングでの上映
爆音上映とは、通常の映画用の音響セッティングではなく、音楽ライブ用の音響セッティングをフルに使い、音量も限界まで上げ大音響の中で映画を観て、聴く試みです。
大胆かつ繊細な上映
一般劇場上映では聴くことの出来ない迫力と、その爆音によって視覚までもが変容して映画そのものも違って見えるトリップ感覚が体験できます。また、大音響でなければ聞こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映となります。
爆音=良音=適音
もちろん「爆音」とは言っても音を大きくするだけではありません。その映画にとって最適な音とは何か、その音があることによって映画が違って観えてくる、それぞれの映画における音の核心はどこにあるのか?そんな映画におけるベストな音の探求こそ、爆音上映の醍醐味です。映画にとって最良の音、最適な音が爆音上映にはあります。


ストーリー

1988年7月、第三次世界大戦勃発。そして、2019年、メガロポリス東京・・・。
健康優良不良少年グループのリーダー・金田は、荒廃したこの都市でバイクを駆り、暴走と抗争を繰り返していた。ある夜、仲間の鉄雄は暴走中、奇怪な実験体の少年と遭遇し、転倒負傷。呆然とする金田たちの前で、彼らは軍の研究所へと連れ去られてしまう。
鉄雄救出のために研究所へ潜入を試みる金田。だが、彼はそこで、過度の人体実験により新たな「力」に覚醒した、狂気の鉄雄を見る・・・。一方、研究所内の特殊ベビールームでは、実験体の少女が、「最高機密=アキラ」の目覚めを予言。鉄雄は自らの力の謎に近づくべく、地下深く眠る「アキラ」への接近を開始した・・・。



顔写真

爆音プロデューサー 樋口泰人

映画評論家、音楽ロック評論家。爆音映画祭ディレクター。現在も自ら爆音調整に立ち会っている。98年に「boid」を設立。爆音上映、映画配給、boidレーベル、boid出版など、多岐に渡る仕事で多くの監督や作家から支持をえている。著書に「映画とロックンロールにおいてアメリカと合衆国はいかに闘ったか」「映画は爆音でささやく 99-09」などがある。
boid→http://www.boid-s.com/


皆さまへのメッセージ

爆音『AKIRA』へのお誘い



大友克洋×河村康輔×上杉季明 コラージュ&ポスター 販売

昨年、東京での「爆音大友克洋2013」にて併催した、大友克洋×河村康輔×上杉季明 コラージュ&ポスター展向けに制作されたコラージュポスターを2,000円(税込)にて販売します。
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爆音上映「AKIRA」 11月1日(土)上映分整理券に関するご注意

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(1) 整理券は11月1日(土)AM09:30から新千歳空港国内線ターミナルビル4F じゃがポックルシアター内にて配布いたします。
※整理券がなくなり次第配布終了となります。

(2) 前売パスポートをお持ちでないお客様は、当日1dayパスポートまたは1プログラム券を別途ご購入いただく必要がございます(整理券だけではご入場いただけません)。整理券を受け取り後、チケットカウンターにて必ずいずれかをお買い求めください。

(3) 配布は来場順に待機列にお並びいただきます。列でのお待ち合わせはご遠慮願います。

(4) 整理券はお一人様1枚とさせていただきます。

(5) 整理券を受け取った後、もう一度列に並び直すことはできせん。

(6) 整理券をお持ちの方から順に入場をしていただきます。(整理券に集合時間・整理番号が記載してあります。)
当日の混雑状況などにより、配布時間を早める場合がございます。予めご了承下さい。

(7) 入場整理券の配布時間まで整列してお待ちいただくことになりますが、割り込みは一切禁止です。

(8) 整理券を含め映画祭へのお問い合わせは本映画祭事務局にお問い合わせください。
新千歳空港国際アニメーション映画祭事務局
電話 011-206-1280(受付時間:平日10:00〜18:00、土日祝休み)
Mail info@airport-anifes.jp


作品情報

原作・監督:大友克洋
音楽:芸能山城組(ビクター)
音響:明田川 進
録音:瀬川徹夫
1988年/日本/124分/35mm


(C)1988 マッシュルーム/アキラ製作委員会